
写真ⒸFlower Essence Society
今日は春分の日も過ぎ、穏やかで、少し冷んやりとした空気がまだ残る午後を過ごしています。自宅近くを通りかかった時、モクレン(マグノリア)の大木が満開で、思わず立ち止まり真っ白な花に見とれていました。その白い花々は、春の太陽の光を吸い込み、冬の暗さ、重さのエネルギーを春本番のまばゆい光の中に溶け込ませてしまうような感動を覚えました。それは季節特有の冬のエネルギーだけではなく、私たちが内面で抱えているエネルギーをも示しています。モクレンが終わると、桜が開花し始め春本番を迎えます。
冬から春への移行期は、1年の中で心も体も変動が大きく現れる時期でもあります。体は胸部や骨盤が開き、心も開放的になってきます。地球は私たちに春の鼓動を伝えて、心身ともに春への移行を促します。しかし、ややもすると人によってはこの冬から春への変化は、暗闇から光への急激な変化とも感じられ、冬の闇の中で安定していた状態から光の世界へと飛び出す勢いに同調できなかったり、抵抗する感覚を覚えることもあります。フラワーエッセンス療法では、この内面の抵抗が様々な心身の状態の原因となると考えます。
冬から春への移行を助けるフラワーエッセンスについて、私個人の経験談も含めて少しお話ししたいと思います。この時期にまず注目したいエッセンスは、「グリーンニコシアナ」です。この花は、FES(Flower Essence Society)のテラフローラで元々白いニコシアナの花が、突然変異で緑色に変わったものです。ニコシアナの花はどちらもハートを癒すレメディーで、ハートがテーマの花です。白いニコシアナのタイプの人は、クールでポーカーフェイスの人です。どんなことがあってもいつも冷静に対応でき、顔色一つ変えず平静を保っている人ですが、実は内面は深く傷ついていても表面に出さないように平静さを装っているといったほうが正しいでしょう。実際は、このタイプの人はハートがとてもデリケートなのです。それ故、自分の繊細なハートを覆い隠すような態度、行動をとりがちです。ニコシアナは、そんな繊細なハートの持ち主が、自分のハートが地球の中心にしっかりと結びつき地球からの愛とエネルギーが十分に自分のハートに届いているのだという気づきと安心感を導きます。ハートがデリケートな人が、周りからのネガティブなエネルギーを無意識に感じないようにしている結果、喫煙の習慣となっているケースもあります。ニコシアナのフラワーエッセンスで、多くの人が喫煙の習慣を手放すことができたのは、この植物のこういった性質からです。そしてグリーンニコシアナは私たちのハートの気づきを、生命ある地球にさらに深く繋げ、地球の鼓動、ハートビートを自分のハートと結ぶよう導きます。魂の中に地球の呼吸のパルスを整合させることによって、地球の営みにさらに敏感になり、それを受け入れることができるようになります。具体的には、季節のリズムや昼と夜の移り変わり、気象変動などです。生命ある地球を理解し、母なる大地と同調して生きる気づきがもたらされます。
私はこの時期、3月と4月の2ヶ月が一番苦手でした。その理由は、花粉症にあります。中学生の頃から、桜が満開の時期が花粉症の症状も一番悪く、いつもマスクをして辛い日々を過ごしていました。もっとも、私が中学生の頃はまだ花粉症という言葉はありませんでしたが。。。これは体質だと、半ば諦めて人生を送ってきました。その後フラワーエッセンスに出会い、様々な体験と気づきを重ね、また多くの臨床ケースから、身体に現れている症状は、全てではありませんが、大半はその根底には必ず心の内面の状態があること、具体的にはストレスであったり、過去のトラウマによるものであったり、場合によっては過去生や家族の魂のカルマが原因であったりすることを確信するようになりました。数年前にいつもより症状が厳しい年の春を迎えていた時、ちょうどその頃FESの新しいシリーズ、レンジ・オブ・ライトのフラワーエッセンスが発売された頃でした。このシリーズは、従来の103本のエッセンスより、1オクターブ高い領域を網羅し、魂の気づきをより高次の次元から身体へとつなぐ役割をする花たちです。最初に私が注目したのは、その中のグリーンニコシアナでした。子供の頃からの花粉症という症状のために、春を迎えるのが嫌いで、心の内では春への移行に抵抗していた自分がありましたので、グリーンニコシアナは必要だと感じました。そしてもう一つ気になったフラワーエッセンスがありました。それは、チェリーです。桜の花のフラワーエッセンスです。桜の季節だからチェリーのエッセンスが必要だということではありません。このチェリーのエッセンスは、思春期に体験したトラウマを癒し、魂に青年のような若々しく将来に希望と喜びを持って生きる発らつとした生命力を与えるという性質があります。また、チェリーはバラ科の花です。バラ科の花もハートエリアに重要なフラワーエッセンスで、特に生きる上でのハートの力、情熱に関係します。チェリーの性質を読んだ時、なぜ中学生の頃から花粉症という症状が現れたのか、その理由がわかったような気がしました。個人的な話になりますが、その頃、私の母は長年患ってきた病が悪化し入院することになったのです。その後10年間母の入院生活は続きました。
そこでその時に、これらのグリーンニコシアナとチェリーのエッセンスにボラージュ、グリーンローズ、アーモンドを加えて自分用の処方をつくりました。
そしてウォールナットも単独で使用しました。ウォールナットは、バッチレメディの一つで、変化の時には大変助けになるエッセンスです。これは、周りのしがらみやそれまでの習慣からなかなか変化に乗れずに後ろへ引っ張られる自分がいる時などに、変化の山を越えることができるよう後押しをしてくれ、魂の中に新しいエネルギーの構造体を作ります。この処方で、中学生の頃の心の痛みをもう一度再確認し、その頃の自分の心理状態を思い出す作業をしていくなど一連の癒しの過程を過ごしたと記憶しています。そのことが功を奏したのか、花粉症の症状は大変楽になりました。現在でも春には症状が出ますが、昔と比べると随分軽くなっています。そして今年は、花粉が飛ぶ量が大変多いと気象庁が報じています。案の定、3月の2週目から花粉症の症状が出始めました。症状が出始めた頃、上記のエッセンスのことを思い出し、グリーンニコシアナだけを飲んでみました。すると、胸部の硬くなっていたところが、ふわ〜と軽くなり、呼吸が楽になりました。
現在は、グリーンニコシアナの緑のエネルギーを享受し、明るい春の日差し、春の花たちの開花を愛でて、大地が確かに冬から春の暖かい季節へと移行していくその鼓動を体に感じることを楽しんでいます。
今回は、グリーンニコシアナとチェリーのフラワーエッセンスを私の体験を基に春という季節に関連してご紹介しました。皆さんも、春という季節のサイクルを魂と体の両方に十二分に吸収して、地球のパルスとともに新しいステージへの移行を軽やかに実現してみてはいかがでしょうか。
2015.3.22
鵜飼
